歯科医師バイトの選択基準 / 開業を見据えた視点

歯科医師バイトの選択基準 / 開業を見据えた視点

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開業まであと2−3年というタイミングの歯科医師にとって最適な勤務先はどんなタイプのクリニックだろうか?

開業前に身に付けたい【スキル】や開業資金を貯めるための【高給】に関しては、常勤勤務先で得ることが正解と言えるが、多くのDrが見過ごしてしまうのは、開業後のマネジメント能力。

これまで2000院以上のクリニックを見てきた立場から申し上げると、開業後の成否はマネジメント能力とマーケティングが大きく影響してくる。

コミュニケーション能力を院長の資質に挙げる人も多いが、これは習得必須能力であり、コミュニケーション(特に対患者さん)に著しく苦手意識を持つ者は、職業柄非常に困難な道が待っているため今からコミュニケション【頻度】を増やしてゆき苦手意識を克服することをお勧めする。そのため、患者さんとのコミュニケーションを何よりも重視しているクリニックに飛び込み体で慣れてゆく他ない。

今回はコミュニケーション能力でも対スタッフコミュニケション能力を高め、来るべき開業後のスタッフマネジメンに活きる職場をバイト先として考えて見ましょう。

スタッフマネジメンのコミュニケション能力

昨今の人材不足でも特に歯科衛生士の採用が困難なのはご存知かと思います。今現在、あなたがすぐに連絡の取れるDhは何人いるでしょうか?

一緒に働い経験がある歯科衛生士は開業後にあなたの財産(資産)となる可能性が高く、さらにそのDhの周りも多くの歯科衛生士がいると考えられます。現在あなたは一般的な開業医に比べて、そんな人的資産を増やすことができる有利な立場にいるのです。

開業医は大なり小なり、スタッフ問題がストレスの大部分を占めており、人材採用は熾烈を極め、採用後は採用後でスタッフマネジメントの難しさには常に頭を悩ましている…そんな方がほとんどです。

スタッフ採用をゼロベースで行わなければいけないDrが大半の中、知人に声をかけることが出来るDrでは採用はもちろん、採用後のストレスも大きく異なります。

これからの令和時代、採用の主流は【リファラル採用】と言われております。

 
【リファラル採用】とは・・
従業員スタッフから知人を社員として紹介/推薦してもらう採用手法。

スタッフの個人的な繋がりを活用することでクリニックの魅力やありのままの状況を効果的に伝えることができるため、離職率が低い点やクリニックの雰囲気とかけ離れた人を避けることができます。また高騰している採用コストを大幅に下げることも出来るのです。

院長が抱える採用の悩み、リファラル採用ならば

リファラル採用は声をかけられる絶対数がまずありき。その上でコミュニティのハブとなっている様な、影響力のある人と接点も持てるか非常に大事なポイントとなってきます。

知人・友人と言われるコミュニティは多くが同世代で構成されるため、できれば若年層のDHとのコネクションを開業前に築いておくとべきと言えます。現在20代後半〜30代のDhは、あなたが開業することには出産ラッシュで常勤で力になれる方は限られてしまいます。

そんな損得勘定で若手スタッフ接するのはいかがなものか?と思われるかもしれませんが、スキルアップにしろ、給与にしろ勤務先とは未来に備える場と捉えられることが多いため、スタッフマネジメントに関しても勤務先をうまく利用すべきでは無いでしょうか。

スキルアップにしろ給与にしろ勤務先とは未来に備える場

歯科治療と同じくらい、スタッフ対応(スタッフ問題)は機会が無い限り、打開策も会得できません。今もしあなたが若手スタッフとのコミュニケーションや、他人に教えるという行為に苦手意識を持っている場合は、開業前に絶対に改善すべきだと思ってください。

そしてもしあなたが悩めるスタッフの相談を聞き、その問題を一緒に悩み解決したり、状況を少しでも改善することができれば、その経験は確実に未来に繋がります。

以上の観点から考えるとバイト先は大型医療法人で、多店舗展開しているクリニックではなく、一院でユニット台数が10台以上あり、衛生士も多数在籍されているクリニックは【スタッフ人脈】を作るのに持ってこいの職場と言えるのではないでしょうか。

大型医療法人でスタッフ人脈を作る

分院展開が活発な医療法人は一院あたりの人員数はそこまで多くないケースが多いため、スタッフマネジメントが学べるのは分院長に限られてしまいます。

また院長が備えるべきリーダーシップを体感出来るのも大規模クリニックの醍醐味と言えます。クリニック経営の一つの解を勤務医として現場を見ておくのも、開業後のビジョンを描く際にきっと参考になることは間違い無いでしょう。



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